会    津    の    方    言

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会  津  弁

 会津は、面積の大きい県順/第27番目の愛知県、第28番目の千葉県より広い。
 なのに長賊らの謂れ無き悪巧みによる斗南への藩流刑などにより人口は幕末時と変わらず、最も少ない第47番目/鳥取県の半数にも満たない。
 共通性はあるものの、山や谷を挟んで点在する集落ごとに、微妙に異なる方言がある。
 江戸時代には、2里離れていると異なる方言があったという。
 下野街道沿いの南会津町では日光に近いことから栃木弁と混在し、檜枝岐村沼田街道を通して交易のあった群馬弁と入り混じっている。
 また、主要な越後街道を介する西会津町は、新潟弁と融合している。
 なお、新潟県は戊辰の役後に会津藩領 531村が割譲され、明治29年まで全国の道府県で最多の人口を誇っていた。 <※ 明治30(1897)年、東京府 (東京都) に首位の座を譲る>
 共通した特徴は、男女別の言葉や敬語が少なく、老若男女が平等に同じ言葉を使うことだといわれている。
 テレビなどの影響で、会津弁は急速に衰退しているが、独特のアクセントは存在している。
 若者も、標準語といわれている言葉と、会津弁を使い分けている。

 現在の会津若松市で使われているもの、子供の時 (昭和20年代後半から30年代) に使っていたものを中心に挙げた。
 会津へ来た時に、“チョツト話してみよう” という感覚で抜粋。
 方言の詳細については、専門サイトも数多くあるので、そちらを参照して “くなんしょ”。

あ        行

あいべ ⇒ 行こう、出かけるよ
  あいばせ、あいばっせ、あいばんしょ ⇒ 行きましょう
   【例】 早ぐ あいばせ。 (早く行きましょう。)
あがらんしょ、あがっせ、あがんなんしょ ⇒ 召し上がって下さい、中へお入り下さい
あっつぁ ⇒ あちらへ
  あっちゃ ⇒ あちらに
あね、あねちゃ、あねさま ⇒ [目上の女性への敬称]
   【例】 この料理はヨシ子あねに教わった。 (この料理はヨシ子さんに教えでもらった。)
  あねさ ⇒ [長男・長兄の嫁への敬称]
あやまった、あやまっつまった ⇒ 参った、困った
あんつぁ、あんつぁま、あんちゃ ⇒ [目上の男性への敬称]
   【例】 この山菜は咸一あんつぁが持ってきた。 (この山菜は咸一さんが持ってきた。)
あんべえ ⇒ あんばい (具合、調子、加減)
   【例】 今日は、あんべえわりぃだ。 (今日は、身体の具合が悪いんだ。)
   【例】 今日は、いいあんべえだ。 (今日は、お天気が良いねー。)
いいあんばい ⇒ 良い天気
  「あんばい」は標準語の「物事の具合」と同じだが、「いい」が付くと天気のことになる。
   【例】 今日は いいあんばいだなし。 (今日は とても良く晴れていますね。)
いがった ⇒ (1) 行かれた
   【例】 あっちゃに いがったよ。 (あちらに 行かれましたよ。)
       ⇒ (2) 良かった
   【例】 今回の温泉旅行、いがったなー。 (今回の温泉旅行、良かったなー。)
  いがねー  ⇒ 行かない
  いがんしょ ⇒ 行きなさい
  いがんなんね ⇒ 行かなければならない
   【例】 見舞いに 行がんなんね。 (お見舞いに 行かなければならないよ。)
  いがんに ⇒ 行ってはいけない、行けない
   【例】 そっちゃに 行がんによ。 (そちらに 行ってはいけないよ。)
いぎしな ⇒ 行く途中、行くついでに
   【例】 行ぎしなに、お土産 届けてくろ。 (行くついでに お土産を届けてください。)
  いぎでぇー ⇒ 行きたい
   【例】 旅行さ行ぎでぇなぁ。 (旅行に行きたいなー。)
いぎま、いきま ⇒ 威勢、勢い
  いきまいい、いぎまいい ⇒ 威勢が良い、[植物など]活力に満ちている、元気な様子
いぐ ⇒ 行く
  いぐべぇ ⇒ 行こう、帰ろう
   【例】 お祭りさ、行ぐべぇ。 (お祭りに。行こう。)
       暗くなったべ、いくぺぇ。 (暗くなったから、帰ろう。)
  いくべが ⇒ 行きましょうか
  いぐよね ⇒ 行かれない
   【例】 用があっから いぐよね。 (用事があるので いかれません。)
  いってきやす ⇒ 行って来ます
  いってこぉ ⇒ 行って来なさい
  いってみんべぇ ⇒ 行ってみようよ
  いってんべぇ ⇒ 行っているよ
いだまし、いだましい ⇒ [特に食べ物] もったいない
   【例】 そんなに食べ散らかして いだましい。 (そんなに残して もったいない。)
  いたますい ⇒ (1) もったいない、惜しい
   【例】 まだ使えんぺー、いたますぐねぇーのがよ。 (まだ使えるのに、惜しくないのですか。)
       ⇒ (2) 惜しい人
   【例】 いたますい人  亡くしたなし。 (惜しい人を亡くしましたね。)
いっちょぐ ⇒ 入れておく
   【例】 洗濯物さ、家さ入いっちょいだがら。 (洗濯物を、家の中に入れておいたから。)
いっちょめこく、いっちょめこぐ ⇒ [生意気な様子] 一人前
   【例】 にしゃは なに いっちょめこくだ。 (お前は そんな生意気 言うんだ。)
いへぇもぢ ⇒  [位牌を持つ立場から] 跡継ぎ、長男
いまっと ⇒ もっと
   【例】 遠慮しねで いまっと食べっせ。。 (遠慮しないで もっと食べて下さい。)
いやしい ⇒ [食べ物にガツガツしていること、食い意地がはっていること]
いわんに ⇒ 言ってはいけない
   【例】 そだこと いわんにべぇ。 (そんなこと、言ってはダメだよ。)
いわんなんね ⇒ 言わなければならない
うっちゃ ⇒ 売れた
   【例】 今日さ、まんじゅう残さず売っちゃ。 (今日は、まんじゅう残さず売れたよ。)
うっつぁ ⇒ 家に
うっつぁし ⇒ うるさい、やかましい
  [語気を強め単独で] 黙れ。 うるさい。
うなう、うなる ⇒ 田畑を耕す
うぶう ⇒ おんぶする、背負う
うまぐね、んまぐね ⇒ 良くない、うまく行かない、[料理など] まずい
うめる ⇒ 風呂の湯に水を足すこと
   【例】 熱かったら うめて入いらんしょ 。 (熱かったら 水を足して入ってください。)
うるかす、うるがす ⇒ 水につけておく、水に浸す
   【例】 大豆を一晩 うるかす。 (大豆を一晩 水につけておく。)
ええべ ⇒ 良いでしょう
   【例】 この辺で掃除さ、良えべぇ。 (この辺で掃除は、終わって良いでしょう。)
  ええべした ⇒ 良いではないですか
えれぇー ⇒ 素晴しい、ひどい、しんどい
   【例】 えれぇー記録を、大会で出すてまった。 (素晴らしい記録を、大会で出した。)
おじんちゃ ⇒ おじいちゃん    おばんちゃ ⇒ おばあちゃん
 [参考]  じさま、じぃさま       ばさま、ばぁさま
おだれる ⇒ 折れる
   【例】 枝がおだれっつまった。 (枝が折れてしまった。)
落ちる ⇒ [乗り物から] 降りること
   【例】 次の駅でバスを落ちっかなし。 (次の駅でバスを降ります。)
おっかね、おっかねぇ ⇒ 怖い、恐ろしい
   【例】 おらいのあんつぁまは、おっかねぇだぁ。 (我が家のお兄さんは、恐いんだよ。)
おっとばす ⇒ 突き飛ばす
   【例】 おっとばしたら危ながんべ。 (突き飛ばしたら危ないでしょう。)
おばんです ⇒ こんばんは
おぼ ⇒ 乳児、赤ちゃん   [一般的には「ややっこ」]
おめ、おめえ ⇒ [目下へ] おまえ、君、あなた
   【例】 おめは どこ生まれだよ。 (あなたの出身地は どこですか。)
  おめじ ⇒ あなたの家
  おめほ ⇒ あなたの方、あなたの所
おもしぇ ⇒ 面白い
  おもしゃぐね、おもっしゃぐねぇ ⇒ 面白くない、不愉快だ
おら、おれ ⇒ 年齢、男女を問わず 「自分」 のこと
  おらい、おらえ、おらぢ ⇒ 私の家、自宅
   【例】 おらいに寄ってがせ。 (私の家に寄って行きませんか。)
       おらぢに来っせ。 (私の家に来てください。)
おらほ ⇒ 私達の地区、地域
   【例】 おらほの運動会は終わったよ。 (私達の地区の運動会は終わったよ。)
折れる ⇒ 曲がる
   【例】 あの交差点を、左さ折れろ。 (あの交差点を、左の方へ曲がりなさい。)

か        行

かか、かかぁ ⇒ 妻
   【例】 うちのかかが作った料理だ。 (私の妻が作った料理です。)
〜かし、〜がし ⇒ [丁寧にいうときの語尾]
   【例】 届けて くれっかし。 (届けて、いただけますか。)
〜がせ、〜がっせ、〜がしぇ、〜がっしぇ ⇒ 〜していってください
  〜がんしょ ⇒ [丁寧な言い回し] 〜していっては いかがですか
   【例】 寄ってがせ。 寄ってがんしょ。 (寄っていってください。)
かせる ⇒ かぶれる
   【例】 山で漆さ かせだ。 (山で漆に かぶれた。)
かだってんでねぇ ⇒ 何を言うか
かっつあく、かっつあぐ ⇒ ひっかく
   【例】  うちの猫に かっつぁがっちゃ。 (飼っている猫に ひっかかれた。)
がっとばす ⇒ 怒鳴りつける
かでぇ ⇒ (1) けち
   【例】  かでぇなぁー たまには奢ってくなんしょ。 (けちだなー、たまには奢って下さい。)
      ⇒ (2) 正直
   【例】  おめえは かでぇ人だなし。 (おなたは、正直者ですね。)
      ⇒ (3) 難しい
   【例】  おめえは かでぇ事ばっか言うなぁ。 (おなたは、難しい事ばかり言いますね。)
がなる ⇒ 怒鳴る
〜かよ、〜がよ ⇒ 〜ですか
〜がんしょ ⇒ 〜しては いかがですか
〜がんべえ ⇒ 〜だろう
かんじる ⇒ 底冷えする、骨身にしみるほど寒い、[大変寒さが厳しい様子]
   【例】 今朝は かんじんなぁ〜。 (今朝は ものすごく寒いなぁ。)
かんます、かんまかす ⇒ かき混ぜる
   【例】 煮物が焦げねぇように、かんまして。 (煮物が焦げないように、かき混ぜて。)
き (気) ぃもむ ⇒ あせる
   【例】 そだに気ぃもまんな。 (そんなに焦りなさんな。)
きかね、きかねぇ ⇒ 気が強い、気性が激しい
   【例】 あそこの嫁は きかねぇがんなぁ。 (あそこの家の嫁は 気が強いからね。)
きへぇわり、きへぇわりぃ ⇒ 気に入らない、不愉快、気持ち悪い、気分が悪い、気味悪い
きっせ ⇒ 来なさい
  [丁寧語] 来らんしょ   ⇒ 来てください
         来はらんしょ ⇒ どうぞお越し下さい
きんな ⇒ 昨日
くたびっちゃ ⇒ 疲れた、くたびれた、古びれた   [同義語] つかっちゃ
   【例】 歩き通しで くたびっちゃ。 (歩き通しで疲れた。)
       くたびっちゃ靴だなぁ。 (古びれた靴ですね。)
[腹]くっち ⇒ [おなかが]いっぱい
くっちゃ ⇒ くれた、あげた
   【例】 せがれが手伝って くっちゃ。 (息子が手伝ってくれた。)
  くれっつまった ⇒ あげてしまった、譲ってしまった
〜くっちらんに ⇒ 〜してやらない
   【例】 教せぇて くっちらんに。 (教えてやるもんか。)
くれる ⇒ 「くれる」と「 あげる」の両方
   【例】 これ くれっから、それ くれっかよ。 (これ あげるから それ私に もらえますか。)
くわれる ⇒ [虫などに] 刺される
   【例】 蚊に くわっちゃ。 (蚊に 刺された。)
くんつぇ、くなんしょ ⇒ [丁寧語] ください、頂戴
   【例】 食べて くんつぇ。 (食べて 下さい。)
       柿なったら くなんしょよ。 (柿が実ったら、くださいね。)
げっぽ ⇒ 最下位、ビリ
けっぽる ⇒ 蹴る、蹴飛ばす
   【例】 喧嘩したら けっぽらっちゃ。 (喧嘩したら 蹴られた。)
こえ、こえぇ、こえー、こわい ⇒ 疲れた、具合が悪い、疲れている状態
   【例】 こえぇなぁ。 (疲れたなぁ。)
  [補] 怖い → 「おっかねえ
こぉ、こー ⇒ おいで、来い
   【例】 こっちゃ こぉ。 (こちらに、おいで。)
こしぇる、こしぇえる ⇒ 作る、こしらえる
   【例】 天ぷら こしぇた。 (天ぷら 作ったよ。)
ごしぇやげる、ごせやげる、ごしぇあける ⇒ 腹が立つ、むかつく、いらいらしている状態
こっちさ、こっつぁ、こっちゃ ⇒ こちらに、こっちの方に
   【例】 こっちさ こー。 (こちらに、おいで。)
ごっつお、ごっつぉ ⇒ ごちそう
こでらんに ⇒ こたえられない、最高だ、たまらない
   【例】 風呂あがりの一杯は こでらんにぃなぁ。 (風呂あがりの一杯は 最高だ。)
こびる(小昼) ⇒ 間食、 (午前や午後の) おやつ
こぼす ⇒ 愚痴
   【例】 こぼしたって なじょしようもねぇべぇ。 (愚痴ったって しょうがないでしょう。)
こめら、こめらっこ ⇒ 子供、子供たち
こらんしょ ⇒ 来てください、来ませんか
   【例】 うっつあ、こらんしょ (家へ、来てください)
これっぱっか、これっぱが ⇒ これだけ
   【例】 これっぱっか? (たったの これだけ?)
こわい ⇒ 疲れた、だるい
  標準語の「こわい」は、「おっかねえ」
   【例】 身体が こわくて、動かんに。 (身体が だるくて、動ごけない。)

さ        行

ざい ⇒ 田舎、郊外、交通が不便な所
   【例】 おらほの所は、ざいだから。 (私達の所は、田舎だから。)
ささらさっと ⇒ 素早く、無造作に
さすけね、さすけながんべ ⇒ 大丈夫、問題ない、差し支えない
   【例】 さすけねぇがよぉ? (大丈夫ですか?)
ざまわりぃ ⇒ だらしない、行儀悪い
じぇに ⇒ お金
じさま、じぃさま、ずさま ⇒ おじいちゃん
  主に身内、年老いた父親にも使う
  【対語】 ばさま ⇒ おばあさん
しずかに、すずかに ⇒ ゆっくりと、気をつけて
   【例】 雪降ってっから、しずかに行がんしょ。 (雪が降ってるから、気を付けて行って。)
したがら、んだがら ⇒ だから、そうだから
   【例】 したがら言わねごっちゃねえべぇ。 (だから言わないことじゃないでしょう。)
したげっちょ、したげんじょも、んだげっちょ ⇒ しかしながら、そおだけれども
したっけが ⇒ そしたら、そうしたところ
〜しっせ、しっせぇ ⇒ 〜したら、〜しなさい
  [丁寧語] 〜してくなんしょ ⇒ 〜してください
しねぇーでくなんしょ ⇒ しないで下さい
しゃっけ ⇒ 冷たい
   【例】 この水、しゃっけくって うめえ。 (この水、冷たくて美味しい。)
しゃで ⇒ 弟
   【例】 Aさんちの しゃで、新車を買ったんだど。 (Aさんの弟が、新車を買ったんだって。)
〜しょ ⇒ 〜してください
   【例】 手伝って くなんしょ。 (手伝ってください。)
しょーね、しょがね、しょがねべ、しょあんめ、しょあっかせ、しゃぁあんめ、しゃねべ
  ⇒ しょうがない、仕方が無い、大変だ
  [目上の人や年上には] しゃぁねぇべし
   【例】 泣いたって しょーねぇべ。 (泣いてみたって、どうしようもないでしょう。)
      財布を落すと しょがねぇよ。 (財布を落とすと大変だよ。)
じょっこ (娘っ子) ⇒ [可愛いを含む] お嬢ちゃん、娘さん 
   【例】 ヨシ子(あね)娘っ子(じょっこ)は、めんごいなー。 (ヨシ子さんの娘は、可愛いなー。)
〜しらんに ⇒ 〜してはいけない、出来ない
   【例】 未成年は、ビール飲まんによ。 (未成年は、ビールを飲んでいけないよ。)
しらばっくれる ⇒ 知らないフリをする
すっけ、すっけぇー、すっぺ ⇒ 酸っぱい
すったごど ⇒ そんなこと
ずね、ずねぇ ⇒ 大きい
〜せ ⇒ 〜しなさい
   【例】 本当のことを言わせ。 (本当のことを言いなさい。)
せつねぇ ⇒ 悲しい
   【例】 かかぁを亡くして、せつねぇべなぁー。 (妻を亡くして、悲しでしょうね。)
せづねえ ⇒ (1) 苦しい
   【例】 熱が出てきて せづねえ。 (熱が出てきて 苦しい。)
        ⇒ (2) 気の毒に思う
   【例】 かかぁを亡くして、せづねぇべなぁー。 (妻を亡くして、気の毒ですね。)
そうがし、そうがよ ⇒ [やや丁寧に] そうですか
ぞうさね、ぞうさねぇ ⇒ 簡単だ、たわいもない、すぐできる
そうだげんじょも ⇒ そうだけれども、その通りだけれども
そうだなし ⇒ [丁寧に] そうでございますね
そうちゃあんめ、そうちゃあっかま、そうちゃあんめした ⇒ そうではないでしょう
そっだこと、そだこと ⇒ そんなこと
そっつぁ、そっちゃ ⇒ そちらに、そちらへ
そべる ⇒ 甘える
   【例】 そべてんなよ。 (甘ったれてるんじゃないよ。)
そんじゃ、そんじゃらば、ほんじゃ ⇒ それじゃ、それでは
そんねぇー ⇒ そうではない、そうでもない

た        行

たいらにする ⇒ 足を楽にする、あぐらをかく、くつろぐ
   【例】 正座しねえで、たいらにしてくなんしょ。 (正座しないで、足を楽にしてください。)
たがく ⇒ [物を] 持つ、担ぐ、持ち上げて運ぶ
  たがってぐ ⇒ 持っていく
   【例】 その箱 たがって、こっちさこぉ。 (その箱を持って、こっちに来なさい。)
たくさんだ ⇒ 充分です、お腹いっぱいです、結構です
だけんじょ ⇒ だけれども
   【例】 だけんじょ、いくしかねぇべぇ。 (でも、行くしかないでしょう。)
だっちも、だっちぇも ⇒ 誰も、誰一人として
〜だし ⇒ 〜です
〜だと ⇒ 〜だそうだ
   【例】 宝くじ、当たっただど。 (宝くじが、当たったそうだ。)
〜だべえ、〜だべ ⇒ 〜だろう
〜だべし ⇒ 〜ですよね
  [丁寧語] 〜だなし、〜だなぁし ⇒ 〜ですね、〜でございます
たまげる、たんまげる ⇒ 驚く、びっくりする
  ぶったまげる ⇒ さらに驚く様子
ちっちぇぇ、ちんちぇぇ ⇒ 小さい
〜ちゃくね ⇒  〜したくない
   【例】 やっちゃくね。 (やりたくない。)
ちんたら ⇒ もたもた、だらだら
   【例】 ちんたら やってらんな。 (もたもた やてんじゃないよ。)
〜ちゃ ⇒ 〜された
   【例】 文句を言わっちゃ。 (文句を言われた。)
つうはん、ちゅうはん ⇒ お昼ご飯、昼食
つかっちゃ ⇒ 疲れた   [同義語] くたびっちゃ
つける ⇒ [車などに荷物を] 積む
〜っせ ⇒ [丁寧語] 〜下さい
   【例】 食べっせ。 (食べて 下さい。)
〜つま ⇒ 〜してしまう
  〜つまった ⇒ 〜してしまった
   【例】 終っつま。 (終ってしまう。)    終っつまった。 (終ってしまった。)
つんのめる ⇒ 転倒する
でっこら ⇒ いっぱい、たくさん、大量、山盛り
  てっこもり ⇒ 山盛り [特に、ご飯の山盛り]
でっけぇー ⇒ 大きい
   【例】 このカボチャ でっけーねー。 (このカボチャ 大きいね。)
どうしらったし ⇒ どうされましたか
とうみに、とうみぎ ⇒ とうもろこし
とっけす、とっけえす ⇒ 取り返す
どっつぁ、どっちゃ ⇒ どちらに
とぶ ⇒ 走る
   【例】 あの子、とぶの はえぇな。 (あの子、走るの早いね。)
  とんでこ ⇒ 急いでこい、走って来い
  とびくら ⇒ かけっこ、競走
  とんでく ⇒ 急いで行く、走って行く

な        行

なげる ⇒ 捨てる
   【例】 ゴミ なげで きてくろ。 (ゴミを捨ててください。)
〜なし ⇒ [丁寧にいうときの語尾]
   【例】 よく来らったなし。 (ようこそ お出でくださいました。)
なじょ ⇒ どう
  なじょする ⇒ どうする
   【例】 なじょすんべ。 (どうしましょうか。)
  なじょだか ⇒ どうしたものか
  なじょな  ⇒ どんな、どのような
  なじょに  ⇒ どのように
なす ⇒ [子供を] 産む
   【例】 ゆんべ おらんちの嫁が ややなした。 (昨夜 うちの嫁が 子供を産んだ。)
〜なの ⇒ 〜なんて
   【例】 未成年は ビールなの飲まんに。 (未成年は ビールなんか飲んではいけない。)
〜なんしょ ⇒ 〜下さい
なんだって ⇒ とても、なんとまあ
   【例】 なんだって めごい娘だごど。 (なんとまあ 可愛い娘さんですね。)
なんでかんで ⇒ 何が何でも、どうしても
   【例】 なんでかんで やんねっか なんねんだ。 (どうしても やらなくては ならないんだ。)
なんぼ ⇒ いくら、おいくら、どれほど、どの位、どんなに
   【例】 その時計、なんぼしたの? (その時計、いくらしたの?)
       なんぼやっても 仕事 終わんね。 (いくらやっても 仕事が終わらない。)
なんぼなんでも ⇒ いくらなんでも、なにがなんでも
にしゃ ⇒ [「おめ」より強い語気で]、 [目下に] おまえ
  にしゃら ⇒ おまえら、お前たち
ぬた ⇒ 枝豆をつぶして、砂糖で甘くしたあん
  ぬたもち ⇒ ずんだもち
ぬるまっけえ ⇒ なまぬるい
  ぬるまっこい ⇒ ややぬるい
ねぇーべぇー ⇒ ないでしょう
  ねぇもしねぇー ⇒ ありえない、根拠のない
ねっぱす ⇒ くっつける、糊付けする、貼る
ねばる、ねっぱる ⇒ くっつく、ひっつく、ベタベタする
   【例】 入れ歯に餅が ねっぱった。 (入れ歯に餅が くっついた。)
      帰宅すると 子供がねっぱってくんだ。 (帰宅すると、子供がひっついてくるんだ。)
のっかかる ⇒ よりかかる
のぼる ⇒ 踏んづける、踏む
   【例】 足に のぼったら痛べ。 (足を踏んだら痛いよ。)
のらっせ ⇒ お乗りなさい
  のらはんしょ ⇒ お乗り下さい

は        行

はいらんしょ ⇒ [家に] あがってください
はがいぐ ⇒ はかどる、物事が進む、進展する、能率が上がる
   【例】 手伝ってもらったがら はがいった。 (手伝ってもらったがら はかどった。)
ばさま、ばぁさま ⇒ おばあちゃん
  主に身内、年老いた母親にも使う
  【対語】 じさま ⇒ おじいちゃん
はっから ⇒ 早々と、もう、すでに、早くから
   【例】 はっから 出かけんの。 (もう、出かけるの。)
ばっち、ばっちっこ ⇒ 末子
はっつける ⇒ [人と人] 叩く、ひっぱたく  [物と物] くっつける、貼り付ける
   【例】 あやまらねーど はっつけんぞ。 (謝らないと ひっぱたくぞ。)
      このポスター、はっつけどいて。 (このポスターを 貼ってください。)
はやっこ ⇒ 早くおいで
はらくっち ⇒ お腹いっぱい
   【例】 もう はらくっち。 (もう お腹いっぱい。)
ばんかた、ばんかだ ⇒ 夕方 [=晩方]
ばんげ ⇒ 夜
ひっつぐ、ひっつく ⇒ [物と物] くっつく  [人と人] イチャイチャする
   【例】 乾いてねーから ひっついっつまった。 (乾いてないから くっついてしまった。)
      人前で ひっついでいんな。 (公衆の面前で イチャイチャするんじゃない。)
びっちゃんこ ⇒ [道路の] 水たまり
   【例】 子供めらが びっちゃんこで遊んでんぞ。 (子供らが 水たまりで遊んでいる。)
ひっぺがす ⇒ [シールなどを] 剥がす
ひときり ⇒ 一時的に
   【例】 カミナリが ひときり ひでがったな。 (カミナリが 一時 ひどかったね。)
ひゃっけぇ、ひゃっけ ⇒ 冷たい
ぶっくっちゃ ⇒ 壊れた、壊れてしまった
ぶったまげる ⇒ ひどくびっくりする、たいへん驚く
ぶっつめる ⇒ 強く叩く
ふるい ⇒ 歳をとっている、年上
   【例】 おめは おれより ふるいべ。 (あなたは 私より 年上でしょう。)
ぶっつめる ⇒ 殴る、叩く
ぶっぱたく ⇒ [より強く] ひっぱたく
へいほう ⇒ お手玉
  ※ 怪力のきこりが、お手玉のようにした「へいほう石」が下郷町にある。
〜べえ ⇒ 〜でしょう
  〜べげんじょ ⇒ 〜でしょうが
  〜べした ⇒ [肯定を求めて] 〜でしょう
  〜べなあ ⇒ でしょうね
べこ ⇒ 牛
  ※ 「赤べこ」は、会津の民芸品。
  べこの乳 ⇒ 牛乳
〜べした ⇒ 〜でしょう
   【例】 助けて くっちゃ べした。 (助けてくれたでしょう。)
へだっかす ⇒ 下手くそ
  へったくれ ⇒ だめなこと
  へだなこと ⇒ つまらないこと、馬鹿なこと
へだすっと、へだすと ⇒ もしかすると
へつり ⇒ 川に沿った急斜面、険しい断崖、危険な絶壁   名所「塔のへりつ
へでなし ⇒ いいかげんなこと、くだらないこと、でたらめ・ほら
ほいど ⇒ 乞食、物貰い、[卑下して] ばか
ほうほうね ⇒ どうしようもない、お手上げ
ほだごど、ほだごと ⇒ そんなこと
ぼっこれ ⇒ 壊れて使い物にならない状態の物
ぼっこれる、ぼっこっちゃ ⇒ 壊れる、壊れた
   【例】 塀が ぼっこっちゃ。 (塀が 壊れてしまった。)
  ぼっこす ⇒ 壊す

ま        行

まがる ⇒ おじぎする、挨拶する、頭を下げる、礼をする
まんま ⇒ ご飯
まんまごせぇ ⇒ 食事の支度・準備
みせっせ ⇒ 見せなさい
  みらんしょ、みっさんしょ ⇒ ご覧下さい、ご覧なさい
  みっせぇーよお ⇒ 見なさい
  みっちゃぐね ⇒ 見たくない、見る気がしない
  みなんしょ ⇒ 見て下さい
  みんめぇー ⇒ 見ないようにしよう
みったぐね、みだくね、めごくね ⇒ [見た目の容姿が] 可愛くない、憎たらしい
〜みてえだ ⇒ 〜のようだ
みばわりぃ、みばわり ⇒ 見栄えが悪い、みっともない、格好悪い、恥ずかしい
   【例】 ヒゲも剃らねで みばわりぃ。 (ヒゲも剃らないで みっともない。)
むずせ、むずせぇ、むずさい ⇒ 気の毒、かわいそう、哀れ、むごい
めげえ、めげぇ、めんけぇ、めごい、めんこい ⇒ 可愛い
めごくね ⇒ 可愛くない [=みったぐね]
〜めら ⇒ 〜たち   子めら (子供たち)、野郎めら (男たち)、女めら (女たち)。

や        行

やっけぇ、やっこい ⇒ やわらかい
やっせぇ、やっせえぇ ⇒ やりなさい、やりましょう
  やったっけぇが ⇒ やったらば
  やっちゃぐね ⇒ やりたくない
  やってくなんし ⇒ おやり下さい
  やんなんねえ ⇒ やらなければならない
  やんねがい ⇒ やりませんか?
  やんべ、やんべぇ ⇒ やりましょうよ、やろうよ
  やんべな ⇒ やりましょうね
ややっこ、ややこ、やや ⇒ 赤ん坊、幼い、子供
やがます ⇒ やかましい、うるさい
やろめら ⇒ [男の子に対して] 子供たち
やんだ ⇒ いやだ
やんだおら ⇒ [女性言葉] イヤだわ 私、いやだ どうしよう、あらま たいへん、はずかしい
やんな ⇒ よしなさい
やんなんね ⇒ やらなければいけない
雪かたし ⇒ 雪かき
ゆってらんな ⇒ 冗談いうな
よがんべ ⇒  いいでしょう、了解
  [同義語] いいべ  <最近は、こちらを使うことが多い>
よくきゃったなぁ ⇒ よく来て下さいました
  よぐきらはったなし ⇒ よくおいで頂きました
よこびづ ⇒ 曲がっている
   【例】 カレンダー ちょっと よごびづだべ。 (カレンダーが 少し斜めになってるよ。)
よっでげや ⇒ 寄っていきなさいよ
  よらんしょ、よんなんしょ ⇒ お寄り下さい、お立ち寄り下さい
よっぱら、よっぱ ⇒ (1) たくさん、十分に  (2) 飽きるほど、うんざり
よびっかり ⇒ 夜更かし
よめご ⇒ お嫁さん

ら 行、 わ 行、 ん

〜らる ⇒ [尊敬語で] 〜される
   【例】 もうすぐ 来らる。 (もうすぐ お出でになる。)
わが ⇒ あなた、自分
わがんねぇやつ ⇒ 駄目な奴、どうしようもない奴
わすっちだ ⇒ 忘れてた
わすっちゃ ⇒ 忘れた
んだ ⇒ そうです、 [同意の] そうだ
  んでね ⇒ そうではない
んだから ⇒ そうなのよ、そうだから
  んだげっちょ ⇒ そうだけれど
んだなし ⇒ そうですね
んだべぇ ⇒ そうだよね (同意する)
んだべした ⇒ そうでしょう (同意を求める)
んめぇ ⇒ 美味(うま)い、おいしい、上手(じょうず)
   【例】 んめぇべ? (おいしいでしょう?)
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